院長ブログ

2017.06.15更新

歯が接触するのは食事をするときが一番多く触れ合います。

重いものを持ち上げたりするときにもグッと歯は接触します。

この1日の接触する時間が長すぎるとトラブルを引き起こします。

一つは歯が磨り減りすぎること。
力を入れて、くいしばっていると歯がすり減る量が大きくなり歯を痛めます。

もっと強く長い時間、くいしばっていると顎の関節が痛くなったり、咬筋と言われる噛む筋肉が疲労して痛みが出てきます。

さて、初めの質問にもどります。
歯の1日の接触時間は15分〜20分ということです。

これ以上の接触は、あまりよくはありません。

くいしばりの癖のある方は、頬の内側に歯のラインに沿って筋ができていたり
舌に歯の形の後が残っていたりします。

トラブルを回避するためにも、グッと噛み締めてしまう悪い癖は意識的に改善することが望ましいですね。

 

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2017.06.12更新

2017年6月10日11日と国際フォーラムで開催している日本顎咬合学会に参加してきました。
この学会は噛み合わせ学会とも言われ噛み合わせを追求したテーマが多くみられます。

毎年参加していますが、今年は「国民の健康・幸福に貢献する」というテーマでした。
開業医の参加が多く日本一の会員の規模の学会です。

私は土曜日は顎関節症を再考するというテーマの講演会場で今現在大学で顎関節症を専門に治療をされている先生方のお話を聴きました。
日曜日は午前中は生涯に渡って噛んで食べるシリーズの補綴学を極めるという講演会場、午後は記念講演の会場で
久しぶりに審美歯科の大御所の山崎長郎先生の咬合のお話を聴きました。

専門書は新刊17冊を購入しました。毎年15冊以上専門書を購入しているため、会場に来ている販売員の方に顔を覚えていただいていて
今年は、「たくさん購入されているので一冊どうぞ」と専門雑誌をプレゼントしてもらいました。

医療の考えや技術も日々進歩しているので
常に最先端の勉強をしていかないといけないと今年も身にしみて思った学会参加でした。

 

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2017.06.08更新

KENKO研究会で前回テーマになった酸性体質。

先日、がんになった人100人に酸性体質かアルカリ性体質かを調べたところ100人中100人が酸性体質だったという記事を発見した。

酸性体質やアルカリ性体質とはどのようなことなのかをテーマに今年度は勉強をしてみようと思っている。

食べ物の摂取で体質が変化するというものやミネラルで変化するという話が書かれているものが多い。

本を読んでいろいろ調べているが
もしがんになってしまったとしても、酸性体質の方がアルカリ性体質になれば再発がないのであればそれは朗報なのではないかと思う。

まだわからないが、とて興味を感じるテーマである。

2017.04.30更新

今年から学校歯科医として中学校の健診を担当することになりました。
今までは保育所を2002~2016年まで担当していました。

今回驚いたのは中学生の歯並びの悪さです。
歯並びが悪いというのは歯科用語では不正咬合という病名になります。

どのくらいの割合で不正咬合があると思いますか?

保育所では0歳から6歳の不正咬合は1割あるかないかというところでした。

中学生では永久歯という一生使用する歯に変わります。

今回担当した中学校では不正咬合は8〜9割でした。

少し歯並びが悪いというより
素人がみてもわかるガタガタの歯並びでした。

なぜガタガタの歯並びになると思いますか?

理由は、舌と唇が正常な動きをしていないからです。

特に舌は低位舌といって本来ある位置に位置していないために
口蓋といわれている上顎が成長していきません。

口蓋が舌の圧力で広がり歯並びに重要な上の顎の歯槽骨が成長します。

舌の圧力が上の顎に効かないため小さな顎のまま大人の大きな歯が生えてくれば
もちろん顎の大きさと歯の大きさの合計が合わず歯が重なってしまいます。

さらに口で呼吸する癖のある子は唇が歯を抑える力が働かないために
歯が前に前に出てきてしまいます。

舌の圧力と唇の圧力の間に歯は生えてくるために
このような不正咬合の子供達になってしまします。


不正咬合は虫歯や歯周病で歯が悪くなりやすい状態になっています。

未来に健康でいて欲しい中学生にこのような不正咬合が広がっていることに
驚きを隠せませんでした。

舌を上の顎にしっかり吸着させているか?
唇がぽかんと開いてしまっていないか?

今一度確認して欲しいと思います。

2017.04.23更新

4月になりいよいよ花粉症もピーク。気温の変化が大きく風邪を引かれてしまう方も多い時期です。

患者様で何人かの方が鼻水などを止めるために薬を飲んでいますという方がいらっしゃいました。

その方達に、いつもはピンク色に引き締まった歯肉が赤く腫れてタダれている様子がみられました。

先日も50代の女性で歯磨きの上手な患者様なのでおかしいと思い、お話を聞いてみると
実は強力な鼻水を止めるためのお薬を今飲んでいますとの返答。

鼻水止めで歯肉のタダれが関係しているとは患者様は思わなかったのですが
実はそのお薬は唾液の量も減少させてしまっているとお話をすると驚かれていました。

鼻水の出を止めると唾液の出も止めてしまうために
唾液の細菌抑制作用が減り細菌が増殖し歯肉の腫れに繋がったと考えられます。

唾液には細菌抑制の他にも様々な歯や体によい作用があります。

歯の再石灰化や、粘膜保護作用、酸を中和する作用、潤滑作用、消化作用などの働きがあります。

唾液の量が減少することで歯肉が腫れることは十分考えられることなのです。


患者様にもお話して口の中が乾燥しないように、夜寝るときや昼間も口をなるべく閉じてくださいと伝えました。
唾液を意識して腫れた歯肉に浸らせる環境にして欲しいとお伝えしました。

鼻がつまり口で呼吸している患者様も口の中は乾燥しがちです。

口の中は乾燥すると歯肉が腫れるだけではなく虫歯にもなりやすいのでご注意ください。

 

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2017.04.23更新

2017年4月22日の午後、特養秋桜のスタッフ対象に歯ブラシ講習会を開催しました。

特養秋桜は衛生的な施設です。
高齢者のご利用者様の歯のケアもスタッフが力を入れて丁寧に行っています。

昨年も歯の講習会を開催しましたが今回は比較的入社歴の浅いスタッフを中心に実践編を行いました。


高齢者に対してなぜ歯磨きが重要かという質問を投げかけました。
肺炎をこじらせてしまいお亡くなりになる方が非常に多い時代です。
肺炎は日本人の死因の第3位になっていると解説しました。


口の中の食べカス・歯垢・細菌の排出するガスや毒素などが、本来食道から胃に入れば問題ありません。
しかし機能が低下した高齢者の場合は、口の中のそれらのものが胃に入らず、
気管から肺に入ってしまうことがあります。

これが誤嚥性肺炎と言われている高齢者がかかりやすい肺炎です。

高熱が出るだけで薬で治ればいいのですが
酷くしてしますと大変なことになってしまいます。

近年はどこの高齢者施設でも口の中を衛生的に保つことが常識になっています。

口の中の食べカスが肺に入れば肺には消化機能はないのでそこで腐敗し炎症を起こし肺炎に繋がります。

食べた後の口の中の衛生は高齢者にとって生死を分けるといっても過言ではないのです。


高齢者の肺炎は飲み込み間違えて入ってしまったという誤嚥性肺炎で知られていますが

もっと恐ろしいのは不顕性の誤嚥性肺炎です。

この不顕性肺炎は寝ている間に誤嚥しているとは気づかず唾液が肺に流れ込むことなどにより発症します。
寝る前の口腔ケアである歯磨きが非常に重要になることをお話してきました。

今回はいろいろな種類の歯磨き方法をご紹介し、相互実習をしてもらいました。
歯間ブラシをお勧めしたところ、20代が多かったため隙間が狭く苦労していました。

さらに歯周ポケットの中の歯垢をとってもらいたいと歯肉マッサージも兼ねているバス法を勧めました。
バス法は一度習得すればそれほど難しくはないものの20代のスタッフには難関のようでした。



講習会に参加されたスタッフは口腔ケアのことを改めて知ったとのことで
講習会は有意義のようでした。


2017.04.23更新

今回は、歯並びについてお話したいと思います。

歯並びは遺伝ですか?と質問を受けます。

一般的には歯の大きさや顎の大きさなど遺伝による傾向が多いことは知られています。

しかし、生活習慣によっても歯並びは大きく左右されます。

歯並びは基本的には、舌と唇のバランスで決まってきます。

また歯が生える顎の大きさは舌の使い方で大きさや形が変わることが言われています。

最近、子供たちの舌の位置か低いという問題があります。
舌の位置が低いと何が起きるでしょうか?

舌の位置が低いと上の顎が大きく成長しません。
舌の正しい位置は上の顎(口蓋)に接触していないといけません。

舌の位置が低いために本来成長しないといけない時に上の顎の大きさが成長しません。
そのせいで下の顎の成長も続いてこないと言われています。


舌を上の顎にぐっと押しつける圧力で上の顎が大きく成長すると、歯が重ならず綺麗に並びます。
顎の成長が悪いと生える空間がないために歯が重なって生えてくるしかありません。
そうなると歯並びを矯正して綺麗に見せる必要が生じます。

さらにもっと問題なのが、舌の位置が低いと姿勢が悪くなります。

通常、舌は顎の上にくっついていることにより姿勢を綺麗に保つ働きをしています。
顎を引き唇を閉じて舌を上顎にピタッとくっつけること。

これが歯並びが綺麗で健康な体作りのコツだと思います。

是非、成長期のお子様がいらっしゃいましたら舌の位置を確認してみてください。

2017.04.17更新

最近、話題になっているくいしばり症。

ふっと気づくと、歯と歯を強く噛み締しめていることはありませんか?

いつもグーッと歯と歯を接触させているのは正常なことではありません。
歯と歯の間には安静空隙といって常に2mm~3mm程度の空間があるのが普通の位置になります。


もし食いしばっていると気づきましたら、顎の食いしばる力を抜いてください。

いつも歯と歯を強く接触した状態にしておくと歯のトラブルにも繋がりかねません。

歯が過重オーバーになるとお皿が欠けるのと同じように歯がチップして欠けてきたり
根っこの治療をした歯では薪割りのように根っこが真っ二つに割れてしまったなどの
破折してしまうトラブルも報告されています。

くいしばり症の方は舌と頬に歯型がついてしまっているケースが多いと言われています。

ホタテの貝の縁のような跡が舌や頬についていたらくいしばり症の疑いがあります。

意識してふっと力を抜いてみてください。

リラックスを心がけてくださいね。

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2017.04.15更新

歯周病の治療は歯の周りに歯周病菌がないことが一番。

歯垢は歯ブラシで除去できますが
歯石はそうはいきません。
ふわふわした歯石もあればガチガチの岩のような硬さのものと様々な歯石があります。

昨日も久しぶりにコンクリートのように硬い歯石が歯に付着した患者様がいました。

超音波のチップをしっかり最高の振動にして当ててもなかなか落ちてきません。

振動が大きいとなり熱くなり歯をやけどのようにしてもいけないので
お水で冷却しながら 直角に当ててみたりと様々なチャレンジをして
歯石を歯から砕き落とし、ざらつきをスケーラーで滑らかにしました。

歯周ポケットの中で形成されている硬いコンクリートのような歯石。

これが取れた後のピンク色で綺麗な歯肉の色を想像しながら
歯石取りをしています。

引き締まった健康的な歯肉をみたいと思いながら
日々診療に勤しんでいます。

2017.04.10更新

デンタルインプラント。
歯の根を失った方が歯槽骨に人工の根を入れることで歯の機能を回復する治療です。

通常歯槽骨に歯根が最低1cmの長さが残っていれば
上に土台を作り歯の形をした被せ物を入れていくことができます。

デンタルインプラントは健康な歯槽骨の高さ1cm, 幅5mmの大きさがあれば
人工の根を埋め込み、天然歯の根の代わりをすることができる治療です。

第3の歯と言われるように、しっかり噛むことが出来ます。

噛む力は部分入れ歯ではおおよそ1/3に小さくなります。
総入れ歯では1/10ほどの噛む力が下がります。

それに比べてデンタルインプラントの噛む力は天然歯と大きく変わりません。

噛む力は体のバランスにも関わるため
当院ではインプラント治療を推奨しています。

天然歯とデンタルインプラントの大きな違いは骨との結合関係です。
天然歯は骨と歯の間に歯根膜というトランポリンのような膜が介在します。
これは髪の毛1本でも噛むと違いがわかるセンサーの役割をしています。

インプラント体はこの歯根膜がなく骨に直接結合しています。
そのため歯根膜のセンサーである細かい違いがわかりません。

しかし全てインプラント治療という方は少ないため
天然歯が介在していれば歯根膜がなくてもインプラント治療で大きな問題は起こりません。

日本人の10人に1人はインプラント治療をしている時代です。
もし歯根を失ってしまった場合はインプラント治療を検討してみてはいかがでしょうか?
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