この度、「子供のためのからだ会議」の講演会で歯のお話をすることになりました。
私が歯科医師2年目の1999年の時に出会った杉本錬堂氏と2回目に会った時の伊豆高原のキャンプファイヤーでの話。
「お前は咀嚼させる歯科医師になれ」
「俺は早食いで肉もよく噛まないで飲み込むように食べていたら、なんと、死にかけた」
「咀嚼、噛むことが大切なんだよ」
急性の大腸炎で肛門から出血がはじまり、出血多量で意識が遠のいて死にかけた話をしてくれました。
杉本氏は、急死に一生を得た復活後、考えた末に肉を食べず、咀嚼を重視して生きるようになったと思います。
私はその言葉を25年経過した今でも覚えています。
よく噛める歯を作ること。
私がそのメッセージから特に大切にしてきた歯科医療です。
噛めなければ身体を悪くすることを教えてくれた杉本錬堂氏にはとても感謝をしています。
その後、歯が崩れて体調を悪くしている方をたくさん見てきました。
また歯が健康でよく噛める高齢者が身体の不調になりにくいことも見てきました。
その中で、私が思うことは子どもの時から歯を悪くさせないようにしていければ、身体の不調がなく、健康で生き生きした人生を送ってもらえるだろうということです。
いつから歯が悪くなるのだろうと思って勉強を続けていましたが、歯科大学の先輩の小児歯科の中村先生が、母乳を飲むところから噛み合わせが始まっていると教えてくれました。
そこからだったことがわかり、今回は、私が咀嚼、噛み合わせを良くして、いつまでも健康的に生きていけるだろうと思う、お口とからだのお話をしていきたいと思います。
http://www.karadakaigi.org/pg5247814.html