院長ブログ

2017.03.30更新

治療途中の歯を痛みがないと思い放置しておくととても残念な結果になってしまうことがあります。

毎日の診療の中で、根の治療の途中、土台までの治療、仮歯までの治療、仮の蓋の状態など
様々な状態で途中で来院されなくなってしまう患者さまがいらっしゃいます。

本日もそのような方が来院されました。
虫歯が大きく神経に近い状態でした。
神経に近い場合に使用するお薬をつけておいたのですが
来院が途切れてしまいました。

治療が中断している間にお薬が外れて神経に炎症が及び激痛になってしまいました。
結果、神経をお取りする治療になり、根の治療になってしまいました。

次の週に治療にいらしていたらきっと神経を取らないで済んだと思うと残念でなりません。

根の治療の途中に来院されなくなる患者さまにも同じようにトラブルが多く発生します。
新しい虫歯ができることや根の先が化膿すること、最悪の状態は歯が割れて抜歯になってしまうことです。
多くの中断患者さまの抜歯を経験していると治療中の中断は怖いと思います。

きちんと一度しっかり治されることをおすすめいたします。

悲しい結果に終わらないようにと思うばかりです。

2017.03.26更新

歯科衛生士と勉強会を開いた後、被せ物を見てどれがそれかわからないということで説明をしました。

わからないというのは白い被せ物、ジルコニアセラミックスとオールセラミックスの違い。

当院ではジルコニアセラミックスを1番におすすめしています。
ジルコニアで内側を強化し白く透明な要素があるためセラミックスを明るく発色させるため、歯が自然に美しく見えます。

被せ物を見せて内側が白く発色の美しいのがジルコニアセラミッックスということを伝えるとすぐ理解してもらえました。

以前はメタルボンドという白金加金にセラミックスを焼き付けたものが歯科材料の主流を占めていました。
白金加金の代わりに白い金属と言われる人工ダイヤモンドで有名なジルコニアが加工できるようになり
歯科界ではジルコニアセラミックスが審美的な優位から主流になりつつあります。

オールセラミックスも美しいですが、白い金属の強度や発色の明るさで言えば
ジルコニアセラミックスの方が良い材料だと私は思います。

保険診療外になってしまいますがセラミックスは審美だけでなく歯肉にも優しいため
長期的に使用するのであれば保険の被せ物よりも歯の長持ちにはよいため参考にしていただければと思います。

2017.03.18更新

病気の引き金は慢性炎症であるということが近年言われ始めました。
慢性炎症は口の中では、歯周病により起きる歯周ポケット内の潰瘍や根っこの先に化膿する根尖病巣などが挙げられています。
歯ブラシの時に出血しだしたら、炎症の潰瘍形成が始まっているかもしれません。

高血圧や心疾患の引き金が歯周病と関連していることはすでにご存知の方も多いと思います。

さらに勉強をしていくと、炎症を誘発するものが存在しました。

糖質やオメガ6脂肪酸です。
今回は脂肪酸についてご紹介いたします。

食事の時に何気なく使用している油。
この油の種類が炎症を引き起こす原因としてクローズアップされつつあります。

オメガ6脂肪酸の作用には、アレルギー促進、炎症促進、血栓促進、血液を固める作用があるそうです。

その反対に、炎症を抑える油も存在します。それはオメガ3脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸は、アレルギー抑制、炎症抑制、血栓抑制、血管拡張などの良い作用があります。
これらは亜麻仁油、エゴマ油、チアシードオイル、青背魚の油などが挙げられます。

熱を加えても変化が少ないオメガ9系のオリーブオイルも良いとされています。


同じ油といっても炎症を引き起こすこともあれば抑えることもあるという事実。

病気を予防していくためにその辺りの食生活を見直すことも今後必要ではないかと思います。


今回は油についてのお話でした。
KENKO研究会で話し合われた内容を今後もお届けできればと思います。

2017.03.18更新

2016年4月〜2017年3月まで1年間しらゆり歯科医院ではKENKO研究会を発足し勉強会を開催してきました。
KENKO研究会のKENKOは、健康・健口・肩甲骨の3つの健康が大切だという私の考えに基づき命名しました。
歯周病が引き起こす健康障害を始め、体にとって病気を引き起こす原因や食べ物など、歯だけではなく未病を予防する分野まで取り上げました。

免疫系の研究と生活習慣を改善するためにはどのようなことが大切かを中心に話し合い、
少しづつ最新の病気の予防法が見えてきました。

今後も研究会は続けていきますが、皆様にも少しづつお役に立てる情報をお届けできればと思っております。


2017.03.12更新

花粉症の季節になりました。花粉症の症状はとてもつらい症状です。
この時期はいつもは鼻で呼吸をしている方でもつい詰まっているので口で呼吸をしてしまいがちです。

口で呼吸をすると楽ですが、私は鼻で呼吸をすることをお勧めしています。

なぜかと言いますと
口で呼吸をすることで口の中が乾燥し唾液の細菌抑制作用を利用できないからです。
このことにより歯肉が腫れやすくなる方が多く見られます。
また同じ理由で虫歯菌を抑制する唾液の作用が低下すると虫歯になってしまう方も見られます。

口を閉じるのが難しいと感じても虫歯や歯周病の悪化が心配される方は
昼間は意識して鼻で呼吸をするようにしてみてください。

もう一つ、未来クリニックの今井先生の講演では、
鼻で呼吸をすることにより花粉症の症状が改善された患者様がいると報告していました。

私もこのお話を聞き実践してみました。
すると、朝の起床時にひどい時には目ヤニで目が開かないことが以前はありましたが
苦しくても鼻で呼吸をすることを心がけていた結果、だいぶそのようなことが減少してきました。

たまにくしゃみや鼻水は出ますが、まだ3月の段階で、ひどい症状は出ておりません。

鼻の機能には加湿器と空気清浄機の機能が備わっています。

できるだけ意識できる時には口をあけず鼻で呼吸をするように
この時期は特に気をつけてみてください。

2017.03.02更新

2017年2月26日(日)花田信弘先生の講演を聞きました。
花田先生は予防歯科出身の先生で厚生労働省でも働いていた鶴見大学歯学部の先生です。

生活習慣病とは、高血圧、糖尿病、高脂血症などのことを指します。
今まではわからなかったことが近年研究により解明されてきました。

脳梗塞などの脳疾患、心筋梗塞などの心疾患などは慢性炎症により引き起こされているのです。

もし脳梗塞になり脳に血栓が詰まってしまったら、麻痺が残ることが多く日常生活に不具合が起こることが予想されます。
もっとひどい場合は命の危険にさらされるかもしれません。

引き金は慢性炎症だということがわかってくると
この慢性炎症を予防することが、健康長寿を実現する鍵になります。

慢性炎症とは、1、歯周病、根尖病巣などの潰瘍形成 2、腸管の炎症 3、内臓脂肪
この3つが指摘されていました。
これが現在研究によってわかってきた慢性炎症により、生活習慣病を引き起こすことです。

私は歯周病を中心にした診療を20年間続けてきていますが
確かに、歯周病対策がうまくいっている後期高齢者の方々は皆さん健康に通院されています。

当院の歯周ポケット数値4mmを残さず管理する体制が健康長寿の維持に貢献していると思っています。
歯周ポケットの管理をしている健康な後期高齢者の方々とお話しをしているとそう思うことが多々あります。

歯石は早期に除去すれば大きなトラブルになりません。

歯の健康は全身の健康に繋がるという経験は
この先多くの方に伝えたいことです。

皆様の健康をいつも応援しています。