4月になりいよいよ花粉症もピーク。気温の変化が大きく風邪を引かれてしまう方も多い時期です。
患者様で何人かの方が鼻水などを止めるために薬を飲んでいますという方がいらっしゃいました。
その方達に、いつもはピンク色に引き締まった歯肉が赤く腫れてタダれている様子がみられました。
先日も50代の女性で歯磨きの上手な患者様なのでおかしいと思い、お話を聞いてみると
実は強力な鼻水を止めるためのお薬を今飲んでいますとの返答。
鼻水止めで歯肉のタダれが関係しているとは患者様は思わなかったのですが
実はそのお薬は唾液の量も減少させてしまっているとお話をすると驚かれていました。
鼻水の出を止めると唾液の出も止めてしまうために
唾液の細菌抑制作用が減り細菌が増殖し歯肉の腫れに繋がったと考えられます。
唾液には細菌抑制の他にも様々な歯や体によい作用があります。
歯の再石灰化や、粘膜保護作用、酸を中和する作用、潤滑作用、消化作用などの働きがあります。
唾液の量が減少することで歯肉が腫れることは十分考えられることなのです。
患者様にもお話して口の中が乾燥しないように、夜寝るときや昼間も口をなるべく閉じてくださいと伝えました。
唾液を意識して腫れた歯肉に浸らせる環境にして欲しいとお伝えしました。
鼻がつまり口で呼吸している患者様も口の中は乾燥しがちです。
口の中は乾燥すると歯肉が腫れるだけではなく虫歯にもなりやすいのでご注意ください。