院長ブログ

2017.04.23更新

2017年4月22日の午後、特養秋桜のスタッフ対象に歯ブラシ講習会を開催しました。

特養秋桜は衛生的な施設です。
高齢者のご利用者様の歯のケアもスタッフが力を入れて丁寧に行っています。

昨年も歯の講習会を開催しましたが今回は比較的入社歴の浅いスタッフを中心に実践編を行いました。


高齢者に対してなぜ歯磨きが重要かという質問を投げかけました。
肺炎をこじらせてしまいお亡くなりになる方が非常に多い時代です。
肺炎は日本人の死因の第3位になっていると解説しました。


口の中の食べカス・歯垢・細菌の排出するガスや毒素などが、本来食道から胃に入れば問題ありません。
しかし機能が低下した高齢者の場合は、口の中のそれらのものが胃に入らず、
気管から肺に入ってしまうことがあります。

これが誤嚥性肺炎と言われている高齢者がかかりやすい肺炎です。

高熱が出るだけで薬で治ればいいのですが
酷くしてしますと大変なことになってしまいます。

近年はどこの高齢者施設でも口の中を衛生的に保つことが常識になっています。

口の中の食べカスが肺に入れば肺には消化機能はないのでそこで腐敗し炎症を起こし肺炎に繋がります。

食べた後の口の中の衛生は高齢者にとって生死を分けるといっても過言ではないのです。


高齢者の肺炎は飲み込み間違えて入ってしまったという誤嚥性肺炎で知られていますが

もっと恐ろしいのは不顕性の誤嚥性肺炎です。

この不顕性肺炎は寝ている間に誤嚥しているとは気づかず唾液が肺に流れ込むことなどにより発症します。
寝る前の口腔ケアである歯磨きが非常に重要になることをお話してきました。

今回はいろいろな種類の歯磨き方法をご紹介し、相互実習をしてもらいました。
歯間ブラシをお勧めしたところ、20代が多かったため隙間が狭く苦労していました。

さらに歯周ポケットの中の歯垢をとってもらいたいと歯肉マッサージも兼ねているバス法を勧めました。
バス法は一度習得すればそれほど難しくはないものの20代のスタッフには難関のようでした。



講習会に参加されたスタッフは口腔ケアのことを改めて知ったとのことで
講習会は有意義のようでした。